今年のゴールデンウイーク。
29日、仕事。しかも発熱。
30日、仕事(まあ平日だから当たり前だけど)。喉が腫れ始める。
1日、仕事(というか、忘れ物を会社に取りに行ったら仕事も
やってきた)。風邪がどんどんひどくなる。
2日、休み。調子悪いくせに競馬へ。あんな馬券とれるかっ!
3日、仕事(ふらふらだけどこの日はどうしても
出勤の必要があった)。
んで。
4、5日はよっぽどのこ
とがない限り、休みを取れることが
4月の末に判明したので、ここぞとばかりに温泉旅行。
…風邪っぴきだけど。

行ったのは、伊豆の湯ヶ野温泉。地名で言うと河津という所。
文人やら詩人が愛した湯の里で、湯ヶ野は川端康成の
『伊豆の踊り子』の、舞台になったひなびた温泉なのです。

行きの列車は東京発の「リゾート踊り子号」。
普通の踊り子や「スーパービュー踊り子号」には乗ったことが
あるんだけど、これは初めて。
1車両の中の半分くらいの座席が窓のほうを向いている列車。
景観を楽しめってことなんだろうけど、雨振りだし、
風邪もつらくて
「のどぬーるスプレー」とマスクを手放せない状況で
まったく余裕なし。
乗り換えナシで河津に到着して、宿へ直行。
突風と雨と風(邪)で観光なんてできるはずもなく。

湯ヶ野へは、6〜7年前、私がまだ日本文学科の学生だったころ、
ゼミ旅行で行ったことがあった。
その時はまだ若かったってことで、
河津七滝(かわづななだる)やら
旧天城トンネルを抜ける天城越えやらと、
ひたすら歩いて散策したのだけど(しかも連日呑みまくり!)、
もうこの歳になると、「疲れることはイヤ」!
というわけで、川端康成先生も泊まったという、
『伊豆の踊り子』の舞台にもなった宿、
「福田屋」に泊まってひたすらのんびりしてきた。
学生時代は高すぎて(敷居も料金も)泊まれなかったので。
当時は「福田屋」とは川を挟んで反対側にある宿の窓から
「あっちがよかった」なんて思いながら
「福田屋」を眺めていました。

「福田屋」は河津川を渡った所にあって、
木造の宿は雰囲気たっぷり。
すっかり気分は踊り子(ってどんな気分だよ!)。
作中で「私」と踊り子が五目並べをしたお部屋もそのまま残ってる
のだけど、残念ながらそのお部屋に泊まることは叶わず。

お風呂がなかなかの感激モノで、
創業以来百二十数年変わらずある榧(かや)のマス風呂が
すごくよかった。
ガラガラと引き戸を空けると狭くて暗い脱衣所があって
一瞬「なんかヤバそうな感じ…」などと思ってしまったのだけど、
お風呂へつながる戸をあけてびっくり。
戸を開けるとまず下りの階段があって、湯船があるのは半地下。
壁には面白い柄のタイルが貼ってあって(けっこうかわいい)
高い位置から光が射し込んできて気持ちがいい。
正方形(だと思う)の湯船は2メートル弱四方で、
そんなにたくさんの人数はいっぺんに入れないと思うけど、
すごーく落ちつく感じ。
お湯が少しだけぬるめなのもいい。
じっくり、ゆっくり浸かれるお風呂だった。
もちろんこのお風呂も『伊豆の踊り子』の主人公「私」も
浸かったお湯。気分は「学生さん」ですね
(だからどんな気分なんだか)!

料理は、刺身以外はフツーの温泉宿の食事って感じだったけど、
さすが伊豆! 刺身うまいっ!
伊勢エビと金目鯛の刺身が特に美味だった。
伊勢エビの頭(と殻)は翌朝のお味噌汁に入っていて、
これも最高に美味しかった。

なんか、夕食を食べた時点で、不思議と体調がすごくよくなって
いたのです。
行きの列車のなかでは本当にキツかったのに…。
踊り子パワー???

翌日は暴風雨の中下田へ。
特に目的があったわけではないのだけど、
戻りの指定席が熱海発18時すぎのしか取れなかったので。

下田では下田海中水族館とやらに行ってみた。
晴れてたら結構楽しいところなんだろうけど…
なにしろ暴風雨。ペンギンとラッコに癒されて、もうそれで
十分ですって感じで。
昼食はお寿司。ここでも金目を食べた。やっぱりうまい。

熱海ではお土産物色。
でもああいうところって店が閉まるのが早いのですね。
18時には土産物屋が次々とシャッターを閉めはじめた。。。

東京駅に着いたのが20時半くらい。
八重洲地下街の「ラーメン激戦区」の中にある「王民王民」
(みんみん)でラーメンと餃子をくらう。
餃子まじうま(この餃子、通販で買えるらしい。
買いたい。だけど90個入リって…)。おなかいっぱい。
1日しっかり3食食べることなんてまずないからなー。
ついでに昼食も戻りの特急の中でも、夕食もビール呑みまくり。

絶対太ったな〜
でも学生時代から憧れてた「福田屋」に泊まれて、よかった。

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